北海道の温泉の特徴と魅力
温泉大国の日本。全国各地に温泉が湧いており、有名な温泉地が数多くありますよね。
それぞれに違った魅力がありますが、北海道の温泉は一体何が違うのでしょうか。ここでは北海道の温泉の特徴をご説明し、その魅力に迫っていきましょう。
北海道の温泉の特徴
北海道の温泉の特徴は、何といっても数が多いこと。道内にある温泉地は251カ所と全国トップレベルであり、源泉総数も大分、鹿児島に続いて全国3位と非常に多くの温泉に恵まれています。
その主な理由は「活火山が多いから」。那須火山帯と千島火山帯が縦横に走る北海道には有珠山や羊蹄山、十勝岳、大雪山、雌阿寒岳など実に31カ所もの活火山があります。
温泉はマグマの熱によって温められた地下水が地上に湧き出たものなので、活火山の数が多いとその分温泉の数も多くなるというわけです。
また、温泉には大量の地下水が必要ですが、雪国である北海道の地下には豊富な地下水が蓄積されており、その点も北海道にたくさんの温泉がある理由であるといえるでしょう。
北海道の温泉の魅力
では、北海道の温泉にはどのような魅力があるのでしょうか。それは温泉地によって景観や泉質も異なるバラエティの豊富さにあります。景色を眺めながら湯に浸かる露天風呂は温泉の醍醐味といえますが、雄大な自然が魅力の北海道には海に面した「湯の川温泉」や山に囲まれた「層雲峡温泉」など様々な温泉があり、ロケーションによって異なる景色を楽しめます。
また、9つの泉質を持つ「登別温泉」をはじめ、ユニークな泉質の温泉地がいくつもあるのもポイント。今回はご紹介できませんでしたが、なかには日本でも数少ないモール温泉の「十勝川温泉」や世界的にも珍しい原油を含んだ泉質の「豊富温泉」など、北海道にはユニークな温泉地がまだまだたくさんあります。
観光の拠点として周辺の観光スポットにアクセスしやすいところも多いので、観光ついでに温泉を楽しめますよ。
北海道の温泉でおすすめの温泉地をご紹介!
ここからは北海道でおすすめの温泉をご紹介しましょう。北海道は大きく道南・道央・道北・道東の4つに分けられますが、今回はそれぞれのエリアから特におすすめの温泉地を10カ所厳選しました。
観光の拠点としてゆったり温泉を満喫するのはもちろん、なかには札幌から日帰りで行けるところもあるので、時間があまり取れない人でも温泉を楽しめますよ。ぜひ参考にしてみてください。
【道南エリア】湯の川温泉
函館市にある温泉であり、北海道三大温泉郷のひとつに数えられる名湯の「湯の川温泉」。函館空港からは車で約5分の距離にあり、函館駅からはバスや市電も通っていてアクセスしやすいところも人気の理由です。
湯の川温泉の開湯は、1653年(承応2年)。当時の松前藩主・高広の病を癒したことが発祥とされており、箱館戦争の時には榎本武揚をはじめとする旧幕府軍の負傷兵が療養していたことでも知られています。
主な泉質は、無色透明で無臭のしっとりとした肌触りが特徴のナトリウム・カルシウム塩化物泉で、平均して65度前後と高温の温泉。保温効果が高いことから冷え性などに効果的といわれています。周辺には温泉宿やホテルも多く、函館朝市や五稜郭公園、函館山などへの観光の拠点にぴったりです。
【道央エリア】登別温泉
札幌や新千歳空港からアクセスしやすく、全国から観光客が訪れる北海道屈指の温泉地。約1万年前の火山活動によって生じた温泉で、9種類の泉種を持つことから“温泉のデパート”とも呼ばれています。
登別温泉といえば乳白濁でゆで卵のような臭いの硫黄泉が有名ですが、赤褐色の鉄泉や“美人の湯”の重曹泉など温泉によって特徴や効能も違うため、異なる泉質を一気に楽しめるのが魅力。また、温泉街から歩いて行ける距離には噴火活動によってできた直径約450m、面積約11haの爆裂火口跡の「登別地獄谷」があり、ゴツゴツとした岩肌からもくもくと白い煙が立ち上がる景色を見ることができます。
周辺には人気観光スポットの「のぼりべつクマ牧場」や、「奥の湯」や「間欠泉」などの見所スポットも。
【道央エリア】定山渓温泉
支笏洞爺国立公園内の豊平川の渓流沿いに位置し、札幌の奥座敷として人気の「定山渓温泉」。札幌中心部から車で1時間ほどで行くことができ、日帰りでの利用にもおすすめです。
緑豊かな自然に囲まれた渓谷の湯処で、グリーンシーズンには登山や渓流でのラフティングといったアクティビティを、スノーシーズンには「札幌国際スキー場」でのスキーやスノボなどを目的に訪れる人も多いのだそう。
温泉に浸かりながら四季折々の景色を楽しめますよ。56カ所ある泉源からは約60~80度の高温のお湯が毎分約8,600Lも湧き出しており、豊富な湯量を誇る温泉地です。
泉質は無色透明でまろやかな塩辛さが特徴のナトリウム塩化物泉で、貧血症、冷え性、神経痛、筋・関節痛などによいといわれています。
【道央エリア】ニセコ温泉郷
「ニセコ温泉郷」は、ニセコ町・蘭越町・倶知安町の3つの町に点在する温泉の総称で、1958年(昭和33年)には、国民保養温泉地にも指定されています。
温泉郷の範囲は広く、塩化物泉・硫酸塩泉の「五色温泉」や、硫黄泉の「ニセコ湯本温泉」をはじめ、泉質が異なるたくさんの温泉があちこちに点在しています。また、「ニセコ東山温泉」や「ニセコ昆布温泉」で楽しめる炭酸水素塩泉は、“美肌の湯”として知られており、古い角質や毛穴の汚れなどを落として肌をツルンとさせる効能が期待できます。
周辺の道の駅や温泉宿などでは、これらの温泉をお得に楽しめる「ニセコ湯めぐりパス」が販売されているのでそちらの利用もおすすめ。1枚で3施設使えるパスで、温泉郷の温泉施設で使用できます。
【道央エリア】洞爺湖温泉
1910年(明治43年)に、有珠山の噴火によって湧出した「洞爺湖温泉」。洞爺湖の湖畔にあり、札幌市街からは車で約2時間、函館からも約2時間15分で行くことができます。
にごりのある塩化物泉の温泉で、汗の蒸発をふせぐ効果があるので湯ざめしにくく、冷え性に効果的といわれています。
南側湖畔にある温泉街にはそれぞれ趣向を凝らした温泉旅館やホテルが立ち並び、それらの露天風呂では美しく澄み切った洞爺湖と自然豊かな山々の景色を眺めながら温泉を楽しめます。
また、毎年4月下旬~10月下旬には「洞爺湖ロングラン花火大会」が開催されており、夜空に浮かぶ花火を眺めながら温泉に入るのもおすすめ。温泉街には無料の足湯や手湯もあり、気軽に温泉を楽しめます。
【道央エリア】支笏湖温泉
新千歳空港からほど近い支笏湖は、最大水深約360mと日本で2番目に深く、抜群の透明度を誇る北海道屈指の観光スポットのひとつ。支笏湖の東岸に佇む「支笏湖温泉」では、温泉に浸かりながら美しい支笏湖や手つかずの大自然の景色を眺めることができます。
とろりとした湯ざわりで、肌をなめらかにするナトリウム-炭酸水素泉は、“美人の湯”として特に女性に人気があり、神経痛や筋肉痛、冷え性、慢性皮膚病などにも効果的。飲用も可能で、慢性消化器病、糖尿病、痛風、肝臓病などによいといわれています。
周辺には飲食店や土産物屋はもちろん、貸しボートや遊覧船の発着場もあり湖を満喫できるので、家族連れやレジャーで訪れる人も多くいます。
【道北エリア】層雲峡温泉
北海道のほぼ中央にある大雪山連峰の北東に位置し、長らく登山者のための隠れ湯的な存在だった「層雲峡温泉」。石狩川に沿って続く約24kmの渓谷沿いには、北海道有数の規模を誇る温泉街が広がっています。
温泉街の中心部「キャニオンモール」は、カナダの山岳リゾートを模して造られており、温泉街としては珍しい欧米風の雰囲気が特徴的。
主な泉質は単純温硫黄泉で、やや硫黄の香りがする無色透明のこの温泉は神経痛やリウマチ、糖尿病などに効能があるとされています。低刺激で肌にやさしい弱アルカリ性なので、小さい子ども連れや年配の人にも親しまれているのだそう。
毎年冬に開催される「層雲峡氷瀑まつり」では、氷のオブジェが七色の光でライトアップされる幻想的な景色が楽しめるので、この時期を狙って行くのもおすすめです。
【道東エリア】川湯温泉
弟子屈(てしかが)町の阿寒国立公園内にある「川湯温泉」は、古くから湯治場としても知られてきた温泉です。豊富な湯量を誇り、全ての施設で100%源泉かけ流しのお湯を楽しめる全国的にも珍しい温泉地。硫黄の香りが立ち込める情緒漂う温泉街には、源泉かけ流しの足湯もあります。
特筆すべきは何といってもその泉質で、強酸性の硫化水素泉はお湯に浸かるとピリッとした感覚があるのが特徴。強い殺菌作用があるため、切り傷や皮膚病などをはじめ、あらゆる病気に効果・効能があるといわれています。
また飲泉も可能で、Ph約1.7とレモンより酸味の強い独特の酸っぱさは感じるものの入浴するのと同じ効果を得られるので、ぜひ一度試してみては?
【道東エリア】阿寒湖温泉
特別天然記念物のマリモが自生することで有名な阿寒湖。「阿寒湖温泉」は阿寒湖の南岸にあり、毎分約3,800Lものお湯が湧出する道東のなかでも大きな温泉のひとつです。
無色透明の単純泉、硫黄化水素泉で、小さな子どもや年配の人も浸かりやすいなめらかな湯ざわりが特徴。遊覧船乗り場を中心とした温泉街には、様々な温泉旅館やホテルが立ち並び、湖に面した旅館の露天風呂などからは阿寒湖の絶景を一望できます。
温泉街にはユニークな手足・湯足がいくつかあるので、色々と巡ってみるのも面白いでしょう。また、近隣には道内最大級のアイヌコタンがあり、アイヌの伝統芸能を体験できるのも魅力。
冬季にはスキー場と各ホテルを結ぶ無料巡回バス「まりむ号」が運行されるので、ウインタースポーツをしに訪れる人はチェックするとよいでしょう。
【道東エリア】ウトロ温泉
「ウトロ温泉(知床温泉)」は、知床半島西岸のオホーツク海側に位置する知床最大の温泉地。ウトロ港側と高台側の2つのエリアに分かれた温泉街には規模の大きいホテルも多く、知床半島を巡る観光船などが発着することから、知床観光や流氷観光の拠点として毎年多くの観光客が訪れています。
合計毎分約1,100Lの豊富な湯量を誇る温泉は、塩味を含みやや茶褐色がかったナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉。“美肌の湯”として知られ、冷え性はもちろん、切り傷や皮膚乾燥症、うつ状態などに効果的とされています。
共同浴場「夕陽台の湯」をはじめ、温泉街にはオホーツク海を一望できる露天風呂を備えた温泉宿や旅館などが多く、温泉に浸かりながら夕日に染まったオホーツク海を眺める贅沢を満喫できますよ。
まとめ
今回は北海道の温泉の特徴と魅力を解説するとともに、おすすめの温泉地をご紹介しましたが、いかがでしたか?
北海道は全国のなかでもトップクラスの温泉数を誇り、泉質やロケーションが異なる温泉の宝庫です。
今回ご紹介した温泉地のほとんどは有名な観光地に隣接しているので、観光のついでに温泉を楽しむこともできますよ。北海道ならではの絶景を眺めながらお湯に浸かって、旅の疲れを癒してはいかがでしょうか。